2013年1月31日木曜日

土づくり靴づくり

僕は靴をもうあまり履物とは思っていなくて、
じゃあ何かをいえば、それは土壌だと思っています。
柔らかい土、硬い土、
乾いた土、潤った土、
平らな土、凸凹の土、
いろんな土に足をのせて、身体を育てる。

どんな土とも寄り添って
その土でしか見られない美しい花を咲かせる
そんな人になりたいと思う。

 
たくさんの素晴らしい靴がある。
でも、それ以上にたくさんの粗悪な靴がある。
花を咲かせる力を削ぐような靴。
生きようとする意思を萎えさせる靴。
 
田舎に暮らして知ったことは
土づくりは時間も手間もかかる、とっても大変な作業だということ。
でも夢中にさせるものがある。
きっと靴づくりと似ているからなんだと思う。


2013年1月8日火曜日

新年のご挨拶が遅くなりました。
あけましておめでとうございます。

今年の最初の靴はこどものファーストシューズでした。
こどもに初めて履いてもらう靴をつくろうと思ったのは
この子を取り上げてくれた助産師の中田先生が
“産まれてきた赤ん坊がはじめて袖を通す衣服だけは
新品の肌着にしてほしい”と、優しく諭してくれたことがきっかけでした。
手づくりではなく、新しいものというこだわりに
自分の子供への愛ではなく、ひとりの人への礼を感じました。

昨年の春に買ってから
一度も使わずにずっと大事にしていた白なめしの鹿革を
この年初めにファーストシューズに仕立てることとなりました。
出来上がってみると、(出来上がるまで大変でした。これはまた後日)
最初に着たオーガニックコットンの肌着を
連想させるようなカタチになって、それがとても嬉しかったです。

タイミングを合わせてくれたように
年明けから少しだけ歩くようになりました。
とーーても嬉しそうな顔をして歩きます。
どんな気持ちだろう?
きっと僕らが空を飛ぶような気持ちなんだろうって想像しています。