11月、葉山の友人Yさん家族が遊びに来てくれました。
妻の大学時代の先輩で
長女のさとちゃんは息子多聞と誕生日が近くて
ふたりの子どもが同時にできたような、
そんな気持ちは、きっとお互い持っているような気がします。
Yさんはいつもダナーのハイカットブーツを履いていて
それがまたとてもよく似合う。
愛用しているダナーは自分で靴底を修理しながら
もう20年は履いているそうです。
人間にしたらいくつくらいでしょうか。
私は健気で逞しいその靴の雰囲気がとても好きです。
そんなダナー先輩に憧れて
20年愛用してもらえるように
Yさんの靴をつくりました。
栃木レザーの肉厚のオイルレザーと
丈夫で弾性のあるウォーキングソール。
20年後、
子どもたちは二十歳。どんなことに夢中になっているでしょうか。
まだいっしょに暮らしているかな。
きっと子どもたちは覚えていないけれど
覚えていないからこそ、
きっと子どものころが知りたいに違いない。
子供に聞かれるかもしれない。
その時、
健気で逞しく佇むお父さんの靴が
この秋を、この時代を思い出すトリガーになってくれたら
この上なく嬉しい。
20年後もきっとまだ福島では放射能と向き合っているに違いない。
今日の子供たちは私たちを軽蔑するだろうか。いや、しないだろう。
きっと私たちよりもずっと強い人だと思うから。
ナウシカがそうであったように。