2012年10月29日月曜日

感動するワークショップ


先日開催した
サンダルワークリレイションVOL2 at山梨
参加者のみなさんには
ものづくりの現場でしか味わうことのできない
様々な体験があったと思います。

私がこのWSで確信したことは
サンダルをつくることから得る経験は
人それぞれまったく違うということでした。

手縫いひとつにしても、思ったより愉しいと思う人もいれば
もう懲り懲りと思う人もいる。

同じことをしても、そこから学ぶことは皆違うということ。
それが私の予想以上にとても豊かであり、輝いていること。

事前に準備していた
伝えたいことはたくさんあったけれど
そのほとんどがどうも私のエゴだったようです。
伝えなきゃならないことがあるなら、
それは参加者と同じく、私がこのWSで学んだことですね。

今回も私は参加者のひとりひとりから
サンダルづくりを学ぶことができました。
私にとっても2日でサンダルを創りだすことは難題です。
でもみんなでその難題に取り組み、励まし合い、称え合うことで
くじけそうになっても、最後まで取り組めるのだと思っています。
私はその姿に心から感動しています。

参加者さんの一人から
こんな感想を頂きました。(一部)
「気づけばてのひらワークショップ3回目でした。
なので安心して作れました。」
このワークショップは自分で考えなければならないから
焦りや緊張、不安な気持ちが当然大きいはずです。
だから、前述の参加者同士の相互扶助に加えて
安心して集中できる場と時間を用意することが
私のこのWSの役目なんだと確信しました。
 
 自分で考え、手を動かしてくださいね。
 私は助言をするだけです。
 でも、必ずあなたのサンダルを完成させますよ。
 だから失敗を恐れず、時間を気にせず、自分を偽らず、
 無我夢中になってつくってくださいね。

次からは 
この私の姿勢を最初に伝えようと思います。


パタゴニアの南喫茶店、
今回のWSに相応しい場所だったと思います。
明るくて愉快な齋藤夫妻のいえで
わたしたちは安心してモノづくりができました。
どうもありがとう。

2012年10月20日土曜日

自分を偽らない靴


先日、整体のご指導をうけて、骨盤の位置を調整していただきました。
いつも操法のあとは気持ちよく背筋が伸びて、
前までがいかに固く縮こまってことに気付きます。

操法の次の日、いつも通り靴を履いて朝の支度をしていると
なんだかとっても靴の履き心地がいいことに気付いたんです。
先生にも立ち方、重心の位置が変わっていますよ、と言われていましたが
靴の履き心地まで変わるとは想像していませんでした。

言葉にするのが難しいのですが、
足全体が地面に踏みしめている感じがすごく伝わってきて
温かくて、少しくすぐったいほど心地がよくて、
しばらくその感覚に身をゆだねていました。
自分のつくった靴にうっとりしてしまいました(笑)

身体の調子でこんなにも靴の感じ方が違うなんて
初めての体験でした。
良い靴はなんだろう、
足に良い靴とはなんだろう、とまたまた考えてしまいます。
どんな調子の時でも心地よく歩かせてくれる靴なのか。
身体と調子を合わせるような自分を偽らない靴なのか。

良い姿勢だから調子がいいのではなくて
調子がいいと、自然と良い姿勢へとなるような生き方がいいなと思います。
体調が悪い日があって当たり前ですからね。
調子がいい時は、つまり感覚が豊かで優しくなっている時です。
ご飯が美味しく感じれたり
雨音が子守唄のように聞こえたり
花の香りで深呼吸をしたり
靴が大地と繋がっているように思える。



だから自分に合っている靴を探すことは
思った以上に簡単かもしれません。
いつも心身健やかに生きること。それが一番です。
二番目にてのひらワークスで誂え靴をオススメします。

2012年10月16日火曜日

靴を誂えるということ

この夏に高校生の学校指定靴をつくりました。
足と靴が合わずに、親指の爪を痛めてしまっていましたが
先日、メールをいただきました。



小林様
秋風を感じる今日この頃いかがお過ごしですか。
お陰様で娘は元気に登下校しております。
心配しておりました爪の方も完治しまして、手術等にならずに済みました。
履き心地がとても良いらしく、親として嬉しく思います。



とても嬉しい報告でした。
彼女の傷を癒す身体の力を妨げないことはできたようで、
安心しました。
今回は木型を特別に作ったわけではありません。
それでも、ただ一足の靴をつくるのではなく
右足のつま先を気遣いながら靴をつくるのでは
まったく違う結果になると思っています。
安心して一歩を踏み出せるその心と身体は
きっと健やかに逞しく育っていくでしょう。
彼女とはまた来年会う約束をしています。
子どもの成長を見守れるのは
こんなにも温かく嬉しいものなんですね。